ハウスメーカー内定 遊び呆けの日々 より続く

余震が落ち着いた後、テレビをつけてみていかに大惨事であったかを知った。

地震の余波で隣町にまで火災が広がってきていて、家族中恐怖に打ちひしがれていた。
何とか火災の被害には遭わずにすんだが、私は今後の現実を思うと憂鬱になっていた。

就職は決まったものの卒業できなければ何の意味も無い。
交通機関がすべてストップしているので神戸から大阪の大学に通えないのだ。

高速道路の橋桁が倒壊し、メイン道路も地割れ続きのため車通学も難しい状況。

しかし、卒業するにはそれ以外方法はなかった。
結局大学の友人に嘆願して一週間泊めてもらうことにし、
山越えルートで大渋滞の中約6時間かけて大阪まで辿り着いたのだった。
(ちなみに神戸から広島まで行ける時間だ!)

しかし、我が家にとって地震がもたらした最大の被害は父の大怪我だった。
大手ゼネコンに勤める彼は、震災後の復旧活動の為に毎日毎日夜遅くまで自転車で駆けずり回っていたのだが、
地盤の悪い道につまずき転倒し、肩を砕かれてしまい長期入院を余儀なくされたのである。
(後述するが天は彼に余生をわずか4年しか与えなかった・・・)

何とか卒業試験をパスした私だが、卒業式までの一ヶ月間はとにかく忙しかった。
震災でボランティア活動に走り回っていた建設業界。
ハウスメーカーも例外ではなかった。

入社式すらすんでいないのに入社してから研修する時間がとれないとの理由で、
住宅展示場に3ヶ所以上回ってレポートを提出しろだの、
オリジナル名刺を作れだの、さまざまな課題を与えられた。

おまけに大学側からは、後輩達のためにどうやって内定を勝ち取ったか講演して欲しいと頼まれ、
その原稿も作らねばならなかった。
私が後輩たちにしたアドバイスははっきりとは覚えていないが、
要約するとこんな感じだったと記憶している。良かったら参考にしていただきたい。

「面接は第一印象でほぼ決まります。その為にはまず身だしなみ。
特に人間の心理上最初に目がいくのは足元なので、
ハンカチを常に持ち歩き面接前に靴をさっと拭くのがポイント。
後は落ち着いて自信をもって自分をアピールする事。
とにかく他の人と同じ事を言っていては印象に残らない。
普段からいろんな角度で物事を捉える訓練をしておくといいでしょう。」

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続きます